秋雨前線は要注意 「空気のぶつかり合い」が大雨をもたらす 停滞前線のしくみ
今朝(14日)は、長崎県南部で線状降水帯が発生しました。山陰や東北北部でも、きょう14日夜にかけて大雨になる所があるでしょう。この大雨の原因は秋雨前線や暖かく湿った空気の流れ込み。秋雨前線は「停滞前線」のひとつです。停滞前線による大雨のしくみを解説します。
●長崎県南部 線状降水帯 発生
今朝(14日)にかけては、大陸から日本海にのびる秋雨前線や、暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、長崎県南部では線状降水帯が発生しました。長崎県や佐賀県では、多発的な土砂災害が発生するおそれは少なくなりましたが、九州北部には発達した雨雲がかかり続けています。
九州北部は、今夜遅くにかけて雷を伴った「非常に激しい雨」や「激しい雨」の降る所があるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒してください。
また前線に近い山陰も今夜遅くにかけて、東北北部は昼過ぎから、局地的に「激しい雨」が降るでしょう。大雨による土砂災害や低い土地の浸水などに注意、警戒が必要です。
●停滞前線は空気のぶつかり合い
毎年のように大雨をもたらす秋雨前線は「停滞前線」のひとつです。
停滞前線は、暖かい空気と冷たい空気の勢力がぶつかり合うことによって発生し、その周辺で雨が降ります。春の長雨の時期や梅雨時期、秋の長雨のころに現れやすく、ぐずついた天気が続くという特徴があります。また、前線付近で大気の状態が不安定になりやすく、ときとして雲が発達し、大雨をもたらします。
非常持ち出し品や避難場所、避難経路の確認など、大雨への備えをもう一度見直しておきましょう。