今週の天気ポイントは2つ。「台風5号が沖縄に接近」と「再び40℃に迫る災害級の暑さ」です。台風5号は26日(水)~27日(木)頃、石垣島など先島諸島に接近の恐れ。台風が太平洋高気圧を強め、広範囲で再び災害級の危険な暑さに警戒が必要です。

●天気ポイント① 台風5号「非常に強い」勢力で沖縄に接近の恐れ

今週の天気ポイント、1つ目は、「台風5号 沖縄に接近する恐れ」です。

23日(日)15時、台風5号(トクスリ)は、フィリピンの東を1時間に10キロと、自転車並みの速さで西北西へ進んでいます。中心気圧は985hPa、中心付近の最大風速は30m/s、最大瞬間風速は40m/s、暴風域を伴っています。

このあとも、台風5号は海面水温が30℃前後と非常に高いエリアを北上するため、暖かい海面からエネルギーを補給し急速に発達する見込みです。

あす24日(月)には「強い」勢力となり、25日(火)には上から2番目のランクの「非常に強い」勢力となる予想です。台風の勢力は中心付近の最大風速で決まりますが、中心気圧が低いほど最大風速は強くなります。25日(火)には、中心気圧は925hPaまで下がる予想です。

太平洋高気圧が強まるため、当初の予想より進路は西よりになってきましたが、26日(水)頃~27日(木)頃にかけて、「非常に強い」勢力で、与那国島や西表島、石垣島など先島諸島に接近する恐れがあるため警戒が必要です。

●26日~27日頃 先島諸島を中心 警報級の大雨・高潮の恐れ

台風5号の北上に伴い、沖縄地方ではあす24日(月)頃から次第に波が高くなり、25日(火)頃からウネリを伴いしけとなるでしょう。台風の進路によっては、25日(火)から大しけとなる恐れがあります。夏休みに入り、海のレジャーが多くなりますが、無理のないよう注意しましょう。

26日(水)~27日(木)頃にかけては、石垣島など先島諸島を中心に暴風が吹き、警報級の大雨となる恐れがあります。猛烈なしけや警報級の高潮となる恐れもあり、海岸付近には近づかないようにしてください。台風の進路によっては、奄美地方も26日(水)~27日(木)頃は大しけとなる可能性があります。

台風の進路や進む速度によって、影響や荒天期間が変わる可能性があります。最新の台風情報をご確認ください。

●天気ポイント②「再び 40℃に迫る災害級の危険な暑さ」に警戒

今週の天気ポイント、2つ目は、「再び 40℃に迫る災害級の暑さ」に警戒が必要です。

台風が発達しながら北上すると、周辺にある太平洋高気圧も強まるからです。
その理由は、台風は強い上昇気流でできています。一方、高気圧は下降気流でできています。台風の中心付近の上昇気流が、もう上昇できない所まで上がると、周辺に下降気流となって降りてきます。周辺には太平洋高気圧があるため、空気が下降してくると、「下降気流を強める=高気圧を強める」ためです。台風が発達すればするほど、高気圧を強めることになります。

この影響で、今週は東北から九州を中心に、猛烈な暑さが予想されています。東京都心や名古屋市、大阪市などで連日のように最高気温35℃以上の猛暑日となり、うだるような暑さが長く続くでしょう。熊谷市や京都市など関東から近畿の内陸部を中心に最高気温が40℃に迫る体温超えの暑さとなる所もありそうです。

先日、7月16日~18日にかけては、3日連続で全国トップが39℃台となり、900地点あまりのアメダスの内、約70%が真夏日、150地点以上で猛暑日となり、熱中症の救急搬送者数が急増しました。

今週は、7月16日~18日よりも、長い期間、災害級の危険な暑さが続くため、熱中症に厳重な警戒が必要です。

情報提供元: tenki.jp日直予報士