富山湾魚津沖では、今シーズン初の明瞭な蜃気楼が出現しました。冒頭の下の写真は、昼過ぎの黒部方面で護岸の伸びが顕著になっています。下記のリンクでは蜃気楼の過去の出現記録を閲覧したり、ライブカメラのリアルな映像をご覧頂くことができます。
▼魚津埋没林博物館HP(外部リンク)
https://www.city.uozu.toyama.jp/nekkolnd/index.html

●今シーズン最も明瞭な春型蜃気楼が出現

きょうは、富山県魚津沖で、今シーズン最も明瞭なBランクの蜃気楼が出現しました。

きょうの県内は、朝から晴れて気温が上がりました。魚津市沿岸部の朝の最低気温は9度2分、最高気温は20度以上まで上がり、朝と日中の気温差が10度程度と大きくなりました。また、風は次第に北よりの風に変わり、ピーク時でも概ね5メートル以下で経過しました。

蜃気楼とは、大気中の温度差(=密度差)によって光が屈折を起こし、遠方の風景などが伸びてバーコード状になったり反転して虚像が現れる現象のことで、上位蜃気楼と下位蜃気楼の2種類があります。

この時期の蜃気楼は上位蜃気楼で、実際の景色より上側に虚像が出現します。富山では、通常「蜃気楼」といえば上位蜃気楼をさし、「春型の蜃気楼」とも呼ばれます。

出現しやすい条件は、
①晴れて気温が上がる ②朝と日中の気温差が大きい ③日中は北よりの微風となる ④移動性の高気圧が日本の東の海上に中心を移し、天気が次第に下り坂となるステージである等が挙げられ、今日はまさに出現しやすい条件が整いました。ただ、必ずしもこれらの条件にあてはまらなくても出現するケースはあるようです。

●29日夜から30日午前は短時間強雨による急な増水 強風に注意

29日~30日は、前線を伴った低気圧が発達しながら大陸方面から沿海州を進み、前線が北陸地方を通過する見込みです。

29日の北陸地方は、はじめ晴れますが、西から雲が多くなるでしょう。午後は雨の範囲は次第に東へ広がる見込みです。風は南よりの風が次第に強まるでしょう。南北走行の河川沿いなど局地的に強まり荒れた天気となる可能性があります。

特に、29日夜から30日朝にかけては、前線の通過により福井を中心に短時間の激しい雨や雷雨となり、急な増水のおそれがあります。29日の夜間にテント泊等を計画している人は、十分注意して下さい。また、木の近くにテントを設営する際は、根腐れによる倒木リスクがないかも確認が必要です。

●1日~2日は晴れマークでも天気の急変に注意

1日は、低気圧や前線は次第に離れますが、2日にかけて、上空約5500メートルに-24度以下の強い寒気を伴った気圧の谷が南下して、大気の状態が非常に不安定となるでしょう。晴れマークでも、天気の急変に注意が必要です。急な強い雨、落雷や竜巻なとの激しい突風のおそれがあり、農作物の管理にも十分お気を付下さい。北アルプス方面では新たな降雪の可能性もあります。事前の天候確認を念入りにしましょう。

●3日以降の天気

3日には、上空の寒気は抜ける見込みですが、4日~8日頃にかけては、南からの暖かい空気が日本海まで北上する見込みです。日本海から本州付近には前線が停滞しやすく、前線上を低気圧が次々と通過する可能性があります。予測にはまだ幅がありますが、局地的な短時間強雨があり総雨量が多くなる可能性もあります。最新の天気予報を確認し、行動計画の参考にして下さい。

情報提供元: tenki.jp日直予報士