しばらく春本番の暖かさ続く 融雪災害に注意 花粉は大量飛散 来週は寒の戻りも
週末にかけては全国的に気温が平年よりかなり高い状態が続きます。雪の多く積もっている所では雪崩や落雪などに注意を。また、東北から九州では花粉の大量飛散が続くでしょう。この暖かさで桜の蕾も一気に膨らみそうです。ただ、来週前半は一時的に寒の戻りがあるでしょう。
●週末にかけても高温傾向続く
きょう6日(月)も全国的に気温が高く、日中はひと月先の暖かさとなった所もありました。週末にかけても日本列島は暖かい空気に包まれ、全国的に気温が平年よりかなり高い状態が続くでしょう。
北海道では8日(水)頃にかけても最高気温が10℃前後と、3月とは思えない暖かさの続く所が多くなります。東北北部でも広く15℃を超えて、東北南部や北陸では20℃を超える所もありそうです。
●急な雪解け 注意点は?
暖かくなることで心配されるのが雪解けによる災害や事故です。積雪が多く残る所では、次の3つの点に注意が必要です。
① 雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。
なお、バックカントリーと呼ばれる整備されていない雪山で、手付かずの自然の中を滑走するスキーやスノーボードが人気を集めていますが、今シーズンもバックカントリーでの遭難が相次いでいます。コースの外に出るなど、無理な行動は控えてください。
② 気温の上昇によって積もった雪が滑り、「屋根からの落雪」が起こりやすくなります。軒先で作業する際は頭上の状況を確認するなど注意が必要です。また、除雪作業を行う場合は、命綱とヘルメットを装着し、できるだけ複数人で実施するなど、安全を確保するようにしてください。
③ 雪が多く積もった道路で、気温が上昇したり、雨が降ったりすると、「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。大雪のあとの雨は、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。
●スギ花粉が大量飛散 「非常に多く」飛ぶ日が続く
関東甲信では、きょう6日(月)は午前中に雨の降った所もあり、最高気温は15℃前後にとどまりましたが、あす7日(火)は20℃近くまで上がるでしょう。週末にかけても予想最高気温は連日20℃前後と、春本番の陽気が続きそうです。東海から九州も週末にかけて暖かさが続き、昼間は上着いらずの陽気となるでしょう。
このため、花粉の大量飛散が予想されます。この先、花粉が「非常に多く」飛ぶ所が多く、花粉症の方にとっては辛い一週間となりそうです。とはいえ、スギ花粉はピークに突入したばかり。九州から東海は3月中旬にかけて、関東甲信や北陸、東北では3月いっぱいはピークが続きそうです。
●来週は早くも桜の季節に?
この暖かさで、桜の蕾が一気に膨らみそうです。2日に日本気象協会が発表した、最新の桜開花予想によると、今年の桜は平年より開花が早い所が多いでしょう。高知や福岡は14日(火)、東京は18日(土)の開花予想となっており、来週には早くも桜の季節を迎えそうです。
●一時的に寒の戻りも
なお、来週13日(月)に前線の通過に伴い広く雨が降った後は、日本付近は冬型の気圧配置となり、寒気が流れ込む見込みです。一時的ではありますが、「寒の戻り」が予想されます。東北や北陸では平地でも雪が降る可能性がありますし、関東から九州でも日中の気温が15℃に届かない所がでてきそうです。急な気温の変化で体調を崩さないよう、お気をつけください。