きょう25日、この先3か月の予報が発表されました。ラニーニャ現象が続く影響などから、西日本、東日本を中心に「寒い冬」となる予想。冬型の気圧配置が強まるため、日本海側で雪の量が多くなる可能性も。早めに冬の装備を。

●ラニーニャ現象発生時の冬の傾向 「寒冬」

きょう25日、気象庁は、この先の3か月の予報を発表しました。
この先、ラニーニャ現象が続く影響などから、西日本から東日本を中心に「寒い冬」となる見込みです。

ラニーニャ現象は、南米ペルー沖で海面水温が低く、太平洋赤道域の西にあたるフィリピンやインドネシア付近で海面水温が高い現象です。日本を含め世界中の異常な天候の要因になり得ると考えられています。

日本の天候は、ラニーニャ現象発生時、夏は暑くなる傾向にあります。実際に今年の夏は、ラニーニャ現象の影響などから、東京都心で年間の夏日日数最多を更新するなど、記録的な暑さになりました。

ラニーニャ現象発生時、冬は西日本、東日本を中心に冬型の気圧配置が強まり、寒気の影響を受けやすくなるでしょう。
積乱雲の発生域が変わるなどの影響により、上空の偏西風はユーラシア大陸東部で北に、日本付近で南に蛇行する見込みです。
このことから、西日本、東日本を中心に寒気が流れ込みやすくなりそうです。

●師走から寒さ厳しく

月別の気温を見ると、この先の気温は、11月は全国的に「平年並み」。きょう25日のように風が冷たい日もあれば、まだ日中は長袖1枚でも過ごせるような日もあり、寒暖差が大きくなりそうです。
12月から来年1月にかけては、西日本、東日本で「平年並みか低い」見込みです。

これからさらに寒暖差が激しくなり、急にダウンコートが必要な厳しい寒さとなる日も出てくるでしょう。まだ厚手のコートなど暖かい冬物の準備が済んでいない方は、早めにご用意ください。

●日本海側は冷たい雨や雪多い 太平洋側は空気乾燥

12月以降は、西日本から東日本を中心に冬型の気圧配置が強まりやすいということから、日本海側は冷たい雨や雪の日が増えてくるでしょう。
降水量は、北陸では「平年並みか多い」見込みです。これから日本海側特有のしぐれる日が増えてくるでしょう。

北日本の雪は平年並みですが、低気圧の影響を受けやすい時期があり、一気にまとまった雪が降る日もありそうです。峠越えをされるドライバーは早めに冬の装備をお願いします。

一方、西日本から東日本の太平洋側、沖縄・奄美の降水量は「平年並みか少ない」見込みです。
晴れて空気の乾燥する日が多くなるでしょう。気温も低めの予想が出ているため、風邪やインフルエンザ予防に、日ごろから手洗いやうがいを心がけるなど、対策を行いましょう。

【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方

●冬用タイヤ準備前線

日本気象協会はきょう25日、冬期の道路を安全に運転していただくため、冬用タイヤの準備や交換時期の目安となる「冬用タイヤ準備前線」を発表しました。

毎年、冬期の道路では、冬用タイヤではない「ノーマルタイヤ」のまま冬道を走行することによるスリップ事故や車両滞留が多く発生しています。
「冬用タイヤ準備前線」は、過去の統計値や気象状況から、2022年の冬用タイヤの適切な交換時期を算出したものです。ぜひ、冬の安全運転のために、参考にしてみてください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士