台風21号は、きょう4日午前9時現在、強い勢力ではなくなり、小笠原諸島は風速25メートル以上の強風域から抜けました。ただ、しばらくは波の高い状態が続くので、注意が必要です。台風は今後、熱帯低気圧に変わって、小笠原諸島から更に遠ざかる見込みです。

●勢力が急速に衰える

台風21号は、きょう4日午前9時現在、父島の東北東約430キロを北東へ時速およそ50キロで進んでいます。中心気圧は994hPaで、中心付近の最大瞬間風速は35メートルで、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の強い風が吹いています。
3時間前の午前6時と比べると、中心気圧は20hPa近く上がり、強風域もかなり小さくなっています。衛星画像の雲の様子をみても、台風の雲の形が崩れてきているのが分かります。

●小笠原諸島 雨風ピーク超えるも高波は注意

小笠原諸島は台風の強風域から抜けて、波浪警報も注意報に切り替えられましたが、きょう4日の夕方頃まではうねりを伴って波の高さが5メートルのしけの状態が続く見込みです。付近を航行する船舶などは注意が必要です。
12月の台風の発生数は、平年では1個となっていて、冬でも発生することがあります。南の海上は一年を通して海面水温が高いので、この時期に台風が発生することも珍しくありません。

情報提供元: tenki.jp日直予報士