台風14号が17日夜からあす18日にかけて、西日本から東日本を東進する見込みです。波の高い時期で、台風の近づく時間と満潮の時刻が重なると、海岸や河口付近の低い土地で浸水や冠水の恐れがあるため、厳重に警戒してください。

●九州から近畿は今夜からあすの午前中に大潮に厳重警戒

台風14号は17日16時現在、長崎県壱岐市の東北東を進んでいます。このあと、九州北部から瀬戸内海付近を進む込みです。西日本の広い範囲で台風14号の強風域に入っていて、非常に強い風が吹き、波が高くなるでしょう。また、満月が21日(火)と大潮に近い時期で、普段と比べて波が高くなっています。満潮に近い時間と台風の接近が重なる恐れもありますので厳重に警戒してください。

●あす18日の午後は東海から東北も注意

台風14号はあす18日午後には東海から関東に接近する見込みです。雨が降り続くことによる浸水や冠水だけでなく、海岸に近い地域では高潮や高波の影響により、海岸や河口付近の低い土地で浸水や冠水の恐れがありますのでご注意下さい。

●高潮が発生するしくみ

高潮は、台風や発達した低気圧などによって発生します。高潮が発生する仕組みには「吸い上げ効果」と「吹き寄せ効果」があります。
■吸い上げ効果
台風などにより、気圧が大きく低下すると、1ヘクトパスカルあたり海面を1㎝吸い上げる力が働きます。これを「吸い上げ効果」といいます。
■吹き寄せ効果
台風などによる強風が海側から陸地に吹いたとき、海水が海岸に吹き寄せられて海面水位が上昇します。これを「吹き寄せ効果」といいます。この効果は、風速が2倍になると4倍の海面上昇をもたらします。また、遠浅の海や湾の地形によっては、さらに海面水位が高くなる場合があります。

情報提供元: tenki.jp日直予報士