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北陸地方は、曇りや雨の日が続き、記録的な日照不足となりました。7月の月間日照時間は、富山で観測史上最少となることが確実となり、新潟と福井でも観測史上2番目の少なさとなるなど、太陽と縁遠い7月となりました。
●記録的日照不足 原因は?
記録的日照不足の原因は、梅雨前線が本州付近に停滞し続け、曇りや雨の日が続いたことです。図は今月7日の天気図になりますが、太平洋高気圧はフィリピン方面に大きく張り出す一方、日本付近への張り出しは弱く、梅雨前線は本州付近から動きにくくなりました。
●台風の発生がないことも要因の一つか
今年7月は、観測史上初の台風の発生数がゼロとなりそうです。台風は通常、フィリピンの東の海上で発生することが多いです。しかし、今年は、インド洋の海面水温が高く、ここで発生した上昇気流がフィリピンの東で下降気流をもたらしたため、台風が発生しにくくなりました。
台風自体は強い上昇気流を持っていますが、台風の周辺では下降気流が強まります。これにより、台風は太平洋高気圧の勢力を強める側面もあります。台風の発生がなかったことで、太平洋高気圧が日本付近に大きく張り出さなかった、とも考えられます。
●日照不足の影響
記録的な日照不足の影響で、野菜の価格が高騰するなどの影響が出ています。富山県では名産の「呉羽梨」が裂果する被害が出たり、石川県では加賀野菜の一つ「ヘタ紫なす」の生育が進まず、出荷が大きく減少している、という報道もありました。
●来週は梅雨明けとともに急激に気温上昇 熱中症警戒
2日(日)以降は、太平洋高気圧の勢力が強まって梅雨明けとなる可能性があります。7月は日照不足に加えて、気温も平年より低い傾向が続いていました。来週以降は一転して、気温の高い日が続き、猛暑日に迫る日もありそうです。体がまだ暑さに慣れていないため、熱中症リスクが高くなります。こまめな水分補給や適度な休憩などをして、熱中症予防に努めてください。