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台風19号による記録的な大雨で、埼玉県久喜市の栗橋水位観測所ではカスリーン台風災害(1947年)における最高水位を超えたほか、その下流の茨城県取手市の観測所ではカスリーン台風における流量を超えて観測史上最高の流量を記録したと、31日、国土交通省の利根川下流河川事務所が発表しました。
●水位も流量もカスリーン超え
31日、国土交通省の利根川下流河川事務所が発表した出水速報(第三報)によると、台風19号による記録的な大雨で、群馬県山沿いや栃木県山沿いで48時間降水量が300ミリを大きく超え、埼玉県久喜市の栗橋水位観測所ではカスリーン台風災害(1947年)における最高水位Y.P.9.17メートルを超え、Y.P.9.61メートルの水位を観測しました。また、出水における河川の流量は、茨城県取手市の観測所において、カスリーン台風における毎秒7969立方メートルやキティ台風における毎秒8200立方メートルを超え、戦後からの観測史上最高となる毎秒8750立方メートルを記録しました(速報値)。
※Y.P.とは、利根川の水位を示す単位で、標高に0.84メートルを加えたものです。
●調節池が効果を発揮
なお、台風19号による洪水に対して、菅生調節池、稲戸井調節池、田中調節池で過去最大となる合計約9,000万立方メートルの洪水貯留効果を発揮しました。取手水位観測所で水位低減の効果があったと推計されるとのことです。