東京対京都戦後に取材に応じる日本代表の森保一監督(撮影・佐藤成)

森保ジャパンの主力に負傷者が続出した。23日(日本時間24日)に欧州各国でリーグ戦が行われ、今夏移籍加入したホッフェンハイムでブンデスリーガ開幕戦を迎えたDF町田浩樹(28)が、左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂した。

来年6月に開幕するFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会への出場が危ぶまれる事態となった。イングランド・プレミアリーグに初挑戦中のリーズMF田中碧(26)と、ポルトガル1部スポルティングのMF守田英正(30)も先発した試合途中に負傷退場。9月の米国遠征(6日メキシコ戦=オークランド、9日米国戦=コロンバス)に間に合うか不透明な状況に陥った。

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欧州各国の開幕直後、日本代表が負傷禍に見舞われている。町田は、ブンデスデビュー戦で前半終了間際に交代。接触プレーで左膝を痛めた。独メディアによると、イルツァー監督は「診断を待つしか…。長期離脱になる可能性が高い」と話していたが、一夜明け、クラブから「左膝前十字靱帯(じんたい)断裂、手術が必要」と発表された。一般的には完治まで約8~10カ月を要する大けが。9月の米遠征どころか来年のW杯も危機的状況となった。

冨安、伊藤、高井ら他のセンターバック陣も離脱中で、谷口もアキレス腱(けん)断裂から復帰直後。板倉も、この日はベンチ外となった。攻守の要である守田も負傷退場。前半32分で退いた。地元紙によると、ボルジェス監督は「彼は少し違和感があり、リスクを冒したくなかった」。昨季も度々離脱しており、代表活動へ懸念が生じる形だ。

プレミアでは、開幕戦で大活躍の田中が第2節アーセナル戦で右膝を痛めた。テーピングをしてプレーしたが、後半13分にピッチを後にした。英メディアは「前半にタックルした後、右膝の靱帯(じんたい)に問題が発生し、さらに続けてしまった。深刻ではないことを願っている」とファルケ監督の見立てを伝えた。

W杯を共催するメキシコと米国との強化試合は、約2週間後、日本時間の9月7日と10日に迫る。アジア最終予選後の初活動で、開催地に乗り込む貴重なテストマッチ。メンバー発表も今週の予定の中、リスト再編が急務になった森保一監督(57)は24日、J1のFC東京-京都サンガF.C.戦を視察した味の素スタジアムで取材に応じ「その時その状況でベストの選手が出て日本を背負う」と代表の基本姿勢を強調した。

本大会中も負傷の可能性はあるため、常に2、3チーム分の選手層を追い求めてきた。「経験値の低い選手たちが厳しい戦いを経験すれば、個々の能力とチーム力が上がる。けがはネガティブな情報だけど、ポジティブに変換できる」と前向きに受け止めていたが、その直後、町田の長期離脱が発表された。【佐藤成】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【日本代表】欧州で主力に負傷者続出…町田浩樹は靱帯断裂「その時でベストの選手を」森保監督