山梨学院対沖縄尚学 前理事長で今夏逝去した名城政次郎氏の遺影を持って応援する沖縄尚学の大城美穂子理事長

<全国高校野球選手権:沖縄尚学3-1日大三>◇23日◇決勝◇甲子園

沖縄尚学が初めて夏の頂点に立った。決勝戦で日大三(西東京)を3-1で破り、同校99年春、08年春に続いて春夏通算3度目の日本一を成し遂げた。背番号10の右腕・新垣有絃(ゆいと)とエース左腕・末吉良丞の2年生リレーで強力打線を1失点に抑えた。打線も4番・宜野座恵夢(えいむ)捕手(3年)が決勝打を含む3安打2打点と引っ張った。戦後80年の節目の年に、沖縄県勢では10年興南以来2度目の夏制覇。深紅の大旗が15年ぶりに沖縄に渡る。

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沖縄尚学を運営する尚学学園の創設者で同校前理事長の名城政次郎(なしろ・まさじろう)さんは、同校初の夏制覇を天国から見守った。甲子園決定2日後の今年7月15日に息を引き取った。94歳だった。火葬前、霊きゅう車の出発時には野球部が並んで見送った。生前は野球好きで、比嘉監督の現役時には自らノックも打った。今大会は長女の大城美穂子理事長(53)が毎試合、アルプスから父の遺影とともに応援。仙台育英戦前はずんだ餅、山梨学院戦前は信玄餅など、相手校の地元名産物を差し入れて験を担ぎ、「選手や父にも『ありがとうございます』と伝えたい」と喜んだ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【甲子園】天国から初制覇見守った…沖縄尚学前理事長の名城政次郎さん 生前は比嘉監督にノック