【甲子園データ】地方大会から1発なしVは、昨年京都国際に次いで2チーム目/沖縄尚学記録メモ
<全国高校野球選手権:沖縄尚学3-1日大三>◇23日◇決勝◇甲子園
沖縄尚学が初めて夏の頂点に立った。決勝戦で日大三(西東京)を3-1で破り、同校99年春、08年春に続いて春夏通算3度目の日本一を成し遂げた。背番号10の右腕・新垣有絃(ゆいと)とエース左腕・末吉良丞の2年生リレーで強力打線を1失点に抑えた。打線も4番・宜野座恵夢(えいむ)捕手(3年)が決勝打を含む3安打2打点と引っ張った。戦後80年の節目の年に、沖縄県勢では10年興南以来2度目の夏制覇。深紅の大旗が15年ぶりに沖縄に渡る。
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<沖縄尚学記録メモ>
◆ノーアーチV 沖縄尚学は6試合で本塁打ゼロ。1発を打たないで優勝したのは74年の金属バット採用後、92年西日本短大付(5試合)、03年常総学院(6試合)、24年京都国際(6試合)に次いで4チーム目。4チームのうち地方大会から1発なしは昨年の京都国際に次いで2チーム目。
◆2年生胴上げ投手 最後のマウンドは末吉。2年生の胴上げ投手は22年高橋煌稀(仙台育英)、23年小宅雅己(慶応)、24年西村一毅(京都国際)に次ぎ、48年の学生改革後では初めて4年続いた。
◆兄弟でV 新垣瑞稀内野手(3年)と新垣有絃投手(2年)は兄弟。夏の同一大会で最近の主な例では88年の山本幸秀、淳見(広島商)、91年の元谷哲也、信也(大阪桐蔭)、06年の小沢秀志、賢志(早実)らがいる。異なる年では83、85年の桑田真澄(PL学園)と87年に弟の泉(同)らのケースがある。
◆チーム打率 2割4分1厘(191打数46安打)は74年の金属バット採用後、夏の優勝校では07年佐賀北(2割3分1厘)に次ぎ2番目に低かった。
◆得点 チーム19得点は6試合を戦った優勝校で58年柳井に並ぶ最少。
◆決勝逆転勝ち 夏の決勝で逆転勝ちしたのは19年履正社以来6年ぶり。過去は先制チームが74勝29敗(勝率7割1分8厘)と優勢だった。
◆最多安打 準決勝、決勝と連続で3安打を放った沖縄尚学・宜野座は今大会通算11安打。山梨学院・横山悠の10安打を上回り、今大会の最多安打打者となった。夏に沖縄県勢の安打1位は10年国吉大陸(興南=14安打)以来。通算7打点も東洋大姫路・白鳥翔哉真、高川学園・遠矢文太に並ぶトップで終えた。
◆選手と監督でV 沖縄尚学・比嘉公也監督は選手時代に左投手として99年春に優勝。監督としても08年春に次ぎ2度目の優勝。選手でV、監督で複数回Vの例では66年春夏連覇の中京商・杉浦藤文監督がいる。