【甲子園】山梨学院・菰田陽生、沖縄尚学エース末吉良丞に対抗心も「チームの勝ちが一番大事」
意識せずにはいられない。20日、兵庫・西宮市内で準決勝の沖縄尚学戦に向けて最終調整した山梨学院の菰田陽生投手(2年)は、大会屈指の同学年左腕との対戦に向けて決意した。相手の2年生エース末吉に「ライバル」と対抗心を燃やしながらも、「まずはチームの勝ちが一番大事」と己を捨てて勝負に徹する。
防御率1・00と安定した力を見せてきた末吉について、菰田は「コントロールもいいですし、スライダーなど変化球が結構切れてる。低めのボールに振らされたり、真っすぐに押されないように」と警戒。末吉、新垣有の両2年生をいかに打ち崩すか。チーム内で念入りに分析して試合に入る。「全員でやってきたことを出すだけ。9回トータルでしっかりと打ち崩して勝ちたい」。
初の夏の甲子園では投打での活躍が目覚ましい。194センチ、100キロの高校生離れしたフィジカルを武器に、大会3試合で11打数6安打で打率5割4分5厘。チーム最多の6打点を挙げている。投げてはここまで3試合連続で先発し、わずか2失点。長身から投げ下ろす力強い直球を軸に、防御率1・15と高いパフォーマンスを発揮してきた。
吉田洸二監督(56)からも「(次戦は)5回ぐらい投げてほしい」とエールを送られ、初戦から4試合連続で先発の可能性が高まってきた。同校初の夏4強で満足するつもりはない。「優勝して山梨学院という名前を全国に残したい」。決勝行きの切符を譲らない。【平山連】