沖縄尚学対東洋大姫路 先発する沖縄尚学・新垣有(撮影・和賀正仁)

<全国高校野球選手権:沖縄尚学2-1東洋大姫路>◇19日◇準々決勝◇甲子園

沖縄尚学は2年生右腕、新垣有絃(ゆいと)の快投劇で同校史上初めて夏4強入りを決めた。今大会2度目の先発マウンドで6回を2安打1失点。「しっかり変化球をゾーンに集めて、打ち取ることができた」。強打の東洋大姫路に臆せず、強気に投げ込んだ。2回の3者連続を含む、計7奪三振もマーク。自己評価は「80点を与えてもいいかなと思います」。試合後のお立ち台。背番号10は控えめにそう振り返った。

要所をきっちり締めた。3イニングで走者を背負うも、失点は3回先頭打者に許したソロ被弾のみ。この日は自己最速に1キロと迫る144キロの直球が走った。大きく曲がる縦スライダーで目線もずらし、決め球のフォークもさえる。味方の好守備にも助けられながら、最少失点で粘った。比嘉公也監督(44)は「正直、ここまで抑えてくれるのは想定していなかった。今日は新垣の好投に尽きる」とうれしい誤算だった。17日の仙台育英(宮城)戦で11回169球で完投勝ちしたエース末吉を6回まで温存できたことも大きい。

県勢として10年興南以来の全国制覇も見えてきた。新垣は「任されたところで抑えたい。一番、長い夏にしたい」と頼もしい。残り2戦。沖縄本土に深紅の大優勝旗を持ち帰る。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【甲子園】沖縄尚学2年生右腕・新垣有絃6回1失点「一番、長い夏に」同校史上初夏4強導く快投