【甲子園】仙台育英・今野琉成、失策で決勝点を献上も…「涙は封印した」決意新たにリベンジ誓う
<全国高校野球選手権:沖縄尚学5-3仙台育英>◇17日◇3回戦
「涙は封印した。弱い姿は見せたくない」。仙台育英の背番号15は、決意を新たに甲子園を後にした。
この日、仙台育英の先発二塁手は今野琉成内野手(2年)。今夏「令和のアライバ」として聖地を沸かせた「アリスナ」コンビの有本豪琉内野手(1年)はベンチスタートとなった。
今野は5回から遊撃の守備についた。延長タイブレーク11回表無死一、二塁の場面で、自身の送球ミスから勝ち越し点を献上。先頭打者として迎えた裏の攻撃は、併殺に倒れた。
失策について「自分は守備の選手なので自信はあったが実力不足だった」と唇をかんだ。須江航監督(42)も「76人の部員で、間違いなく守備力の競争を勝ちあがった選手だから」とねぎらった。
仙台育英では、下級生からレギュラーを経験している選手が中心の役職を務める伝統がある。1年からレギュラーの今野は間違いなく来年の中心だ。「この経験を無駄にはしない。しっかり後輩たちにも伝えて、今日から甲子園を基準にした練習に取り組んでいきたい」。
今野にとって、日本一激しいチーム内競争をともに戦う「アリスナ」は、成長のきっかけを与えてくれる存在。「彼らとともに甲子園に戻ってくる。日本一になってうれし涙を流すまで泣くのは封印すると決めました」。忘れられない夏の1日になった。