【巨人】松井秀喜氏が故長嶋茂雄さん追悼試合で投球「投げますよ、監督」ボールを天に掲げる
<巨人-阪神>◇16日◇東京ドーム
「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」で、元巨人でヤンキースGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏(51)がセレモニアルピッチの投手を務めた。
巨人前監督の原辰徳氏(66)、元巨人監督のソフトバンク王貞治球団会長(85)が打者、巨人阿部慎之助監督(46)が捕手、巨人元監督の高橋由伸氏(50)が球審を務めるなか、「両打席に大レジェンドが立っていて、久しぶりにびびりました」と緊張の面持ち。「投げますよ、監督」とボールを天に掲げてから、腕を振った。
「見守ってくれたんじゃないですかね」。92年ドラフトから始まった師弟関係。6月3日に死去の一報を聞くと、米ニューヨークから帰国し、空港から遺体が眠る都内の長嶋家へ直行した。2人での時間を過ごし、「いろいろな思い出を呼び起こしながら過ごしました」「監督との出会い、縁がなければ松井秀喜という野球選手は全く違った野球人生を送ったと思う」と目に涙を浮かべる姿があった。
豪華OB陣を前に、ストライク投球で終え、「ホッとした感じです」と破顔した。追悼試合という場に「監督が一番喜んでくれているでのは。常にファンのみなさんに気持ちが向いている方だったので、みなさんが喜んでくださるのは監督自身が喜んでいると思います」と思いをはせた。
前日15日、巨人は首位阪神から4点差を逆転する劇的な試合を見せた。「昨日の試合があまりに素晴らしかった。昨日ぐらいから監督がパワーを送っていたのかな」とほほえみ、11ゲーム差の現状に「数字的には厳しいのは間違いないですが、優勝、ペナントは取れなくても、昨年の逆バージョンをやってくれれば。それを期待しています」とクライマックスシリーズ(CS)を制することを期待した。