【巨人】リチャード、天敵の初球狙い打ち2点適時打「狙い球も絞りやすかった」勝負強い打撃光る
<DeNA-巨人>◇8日◇横浜
巨人リチャード内野手(26)に迷いはなかった。1-0で迎えた初回、前打者の中山が四球を選び、2死満塁で打席に入った。DeNAの先発ジャクソンの外角高めの154キロ直球をはじき返し、三遊間を抜く左翼前2点適時打をマーク。「(中山が)粘って四球を選んでくれたおかげで狙い球も絞りやすかったので、思い切っていけた。1球で仕留めることができてよかった」。試合前時点で巨人戦の防御率1・69の天敵の初球を狙い打った。
勝負強い打撃が光る。5日ヤクルト戦で同点ソロ、6日同戦でも決勝打と、好調のバットで存在感を発揮した。「朝が来たらまた1日始まるんで、スイッチ入れるの大変ですけど、12時(午前0時)になったらすぐ忘れて、また切り替えます。朝起きたら今日のピッチャーが浮かんできて。そっか、昨日はもう終わったんか。今日のピッチャーのことを考えて動きます」。試合ごとに気持ちを切り替えるのが、好調の要因の1つ。良くも悪くも頭の中をリセットし、毎朝各投手に対峙(たいじ)する準備をつくり、結果に結びつけた。
適時打を放ち、一塁ベース上では味方ベンチに向かって、ヘルメットを何度もたたくパフォーマンスを披露。今季途中の5月にソフトバンクから電撃トレードで加入。新天地では登録抹消も経験したが、少しずつチャンスをものにし、立場を確立しつつある。プロ8年目の新ムードメーカーが、バットでチームの起爆剤となる。