1回目でK点に届く95メートルを飛び11位につけた高梨。2回目も95メートルをそろえたが、飛躍後にスーツの規定違反でまさかの失格となった。 日本女子の横川ヘッドコーチによれば、計測の結果、スーツのウエスト部分が2センチ大きいと判断された。今大会の高梨は12日の個人第12戦予選から同じスーツを着用。15日の予選で実施された検査もクリアしていた。同コーチは「神経をすり減らしているので、体も小さくなっているのかも」と話し、首をかしげた。 今季のルール改正で、スーツの腰部分の内側にあったベルトがなくなった。これが「誤差」を生む原因の可能性もあるという。横川コーチは「解釈が違うところもあるかもしれない。ベルトがなくなった分だけ、(腰とされる位置が)移動してしまう。場所によっては大きくなったりする」と指摘する。 高梨がスーツ規定違反での失格となるのは、冬季シーズンでは昨年の北京五輪以来。試合後は人目を避けて会場を後にした。今季の前半戦は後味の悪い締めくくりとなった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2回目の飛躍を終えた高梨沙羅=15日、山形・アリオンテック蔵王シャンツェ