【ドーハ時事】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の決勝トーナメント1回戦で、日本はクロアチアにPK戦の末に敗れた。試合後、森保一監督(54)が取ったある行動が海外で話題になった。 延長戦を含めた120分間で1―1と決着がつかず、PK戦は1―3で屈した。目標に掲げたベスト8入りをあと一歩で逃し、ピッチ上に崩れ落ちた選手たち。ようやく立ち上がって全員で輪になり、森保監督が話をした後だった。指揮官は日本のサポーターがいるスタンドの前へ行き、胸に手を当てた後、深々とお辞儀をした。 スペイン紙「アス」の電子版は、W杯で恒例になったサポーターによる試合後のごみ拾いと合わせて監督の振る舞いを紹介。「無償のサポートに感謝していた。あまり見ない光景だ」と報じた。英国のスポーツメディア「VBET」はツイッターで「一流の人物だ」と投稿した。 試合から一夜明けた6日、取材に応じた森保監督は「サッカーファミリーの皆さんに、これまで応援、共闘、ありがとうございましたというシンプルな気持ちだった」と試合後の心境を明かした。 1次リーグで優勝経験のあるドイツ、スペインを破って世界を驚かせた日本。16強で姿を消すことになったが、指揮官の去り際は美しかった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕クロアチアに敗れた後、スタンドのサポーターに深々とお辞儀する森保監督=5日、アルワクラ