体調不良の影響で、久保は宿舎のテレビでクロアチア戦を見守った。最後は思わぬ形で大会を終え、チーム最年少の21歳は「自分がいたらなと思った」。一夜明け、複雑な心境を明かした。 今夏に移籍したレアル・ソシエダード(スペイン)で定位置をつかみ、1次リーグではドイツ、スペイン戦で先発に抜てきされた。出場していた時間帯はチームが守備的に戦っていた影響もあるとはいえ、「自分のやりたいことはやれなかった。見積もりが甘かった」。攻撃で持ち前のセンスを発揮できず、不完全燃焼に終わった。 今回果たせなかった悲願の8強入りへ、4年後の次回は中心選手として期待が懸かる。「先の長い話だが、個のレベルを上げられるようにまずは残りのシーズン。(国内リーグ)4位以内で終わることでチャンピオンズリーグに出られる」とにらんだ。 2年後にはパリ五輪も控えており、久保にも出場資格がある。「チャンスをもらえるならば挑戦したい。いいかげん、代表で何か成し遂げたい」。静かな口ぶりに、並々ならぬ意欲をにじませた。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕クロアチア戦から一夜明け、報道陣の取材に応じる久保=6日、ドーハ