クロアチアは、疲れが見えた後半以降に真価を発揮した。ダリッチ監督は「われわれのチームが勝ち進んでいけるレベルに達していると証明できた」。驚異的な粘りで前回準優勝チームの強さを示した。 1次リーグからメンバーをほぼ固定して戦い、選手たちの疲労の色は明らかだった。それでも、日本が嫌がるロングボールを前線に送り続け、1点を追う後半10分にはペリシッチのゴールで同点。延長に入っても、当たりの強さと高さで日本を押し込んだ。 PK戦ではGKリバコビッチが3度セーブする大活躍。「ベストを尽くした。ちょっとラッキーだった」と控えめに喜んだヒーローに、指揮官は「前日の練習で彼は素晴らしいセーブを見せていた。だから、彼を信じていた」。前回大会でも2度、PK戦を制した。決勝トーナメントの勝ち方を知り尽くした試合巧者ぶりだった。 モドリッチらベテランと、20歳のDFグバルディオルらが見事に融合。経験に若さが加わり、チームは4年前とはまた違った色を見せている。「サッカーは予測できないもの。何が起きるか分からない。次はきょうより高いレベルでプレーできる」とモドリッチ。王国ブラジルにはどんな戦いを見せるか。 (アルワクラ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕南野(右)のPKを止めるクロアチアのGKリバコビッチ=5日、アルワクラ(AFP時事) 〔写真説明〕PK戦で好セーブをしたクロアチアのGKリバコビッチ(左)の頭をなでるモドリッチ=5日、アルワクラ(ロイター時事) 〔写真説明〕前半、試合を見詰めるクロアチアのダリッチ監督=5日、アルワクラ