試合終了の瞬間。日本の背番号10はその場で崩れ落ちた。 1―1の後半42分、堂安に代わって投入された南野。押し込まれる展開が続いた中で、ボールを奪ってもなかなか攻撃につなげられず、流れを好転させることはできなかった。運命のPK戦ではキッカーに立候補。先陣を切ったが、右を狙ったシュートはコースが甘く、GKに止められてしまった。 森保ジャパン体制ではこの日が45試合目の出場で17得点。今回の26人の中で最多を誇る。今大会は控えに回ったが、ドイツ戦では同点ゴールにつながるシュートを放った。「どんな時間でもポジションでも、与えられたところで自分の100%を出すだけ」。その言葉に偽りはなかった。 試合後、選手が取材対応を行うミックスゾーン。よほどの悔しさだったのだろう。南野は記者の呼び掛けには応じず、うつむいたまま足早に通り過ぎた。 (アルワクラ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕PK戦でクロアチアに敗れ、南野(中央)を慰める長友(左端)=5日、アルワクラ