セルビアが持つ武器はもろ刃の剣だった。鼠径(そけい)部のけがを抱えるブラホビッチが先発復帰。イタリアの名門ユベントスに所属する22歳が、1次リーグ最終戦にして初めてA・ミトロビッチと2トップを組んだ。  両FWはゴール前でボールを呼び込み、高い決定力を示した。1点を追う前半26分にA・ミトロビッチがヘディングで得点。9分後にはブラホビッチも逆転ゴールを流し込んだ。破壊力は抜群だった。  ただ、相手ボールの時の前線での運動量が明らかに少なかった。スイスの最終ラインにプレッシャーがかからず、簡単に中盤、前線へとパスを通された。失点の多さが1次リーグ敗退の要因となったが、ストイコビッチ監督は「DFラインの問題ではない」。ボールの奪いどころが定まらず、前半終了間際と後半開始直後にゴールを許して敗れた。  A・ミトロビッチも故障明けで、指揮官は「キープレーヤーたちがけがで苦しんだ。本調子に戻すのに全力を尽くした」。母国のために戦った両ストライカーをいたわった。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、ゴールを決め、GKのV・ミリンコビッチサビッチ(左)に抱きついて喜ぶセルビアのブラホビッチ=2日、ドーハ
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 強力2トップはもろ刃の剣=甘かった前線の守備―W杯サッカー・セルビア