試合終了の笛を合図に、モロッコのベンチからチーム全員が飛び出した。やがてレグラギ監督を中心に歓喜の輪ができ、指揮官を胴上げして喜びを分かち合った。  1986年メキシコ大会以来となる16強入り。しかも、F組首位での突破に監督は「簡単ではなかったが、歴史を刻んだ。生涯忘れることはないだろう」。前回大会準優勝のクロアチア、同3位で国際連盟(FIFA)ランキング2位のベルギーを抑え、下馬評を覆した。  カナダ戦は立ち上がりで勝負を決めた。前線からのプレスで重圧をかけ、前半4分に相手最終ラインのパスミスを突いてジエシュが先制ゴール。同23分には、自陣右サイドのハキミからのロングパスを受けたネシリが追加点を奪った。  前半40分にはオウンゴールで今大会初失点を献上。中3日で行われた3試合の先発メンバーはほぼ同じ。主力の疲労はピークだったが、最後の気力を振り絞って逃げ切った。  6日に迎える決勝トーナメント1回戦の相手は強豪スペイン。レグラギ監督は「タフなチームでありたい。100%の力を出せば、素晴らしい試合ができる」。ダークホースの快進撃はどこまで続くか。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、ゴールを決めて喜ぶネシリ(右端)らモロッコの選手=1日、ドーハ(AFP時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 モロッコ、堂々の首位=36年ぶりの16強進出―W杯サッカー