一度ならず、二度も。GKシュチェンスニがサウジアラビアとの第2戦に続いてPKを止め、ポーランドを16強へ導いた。前半39分、自らのファウルで与えたPK。メッシのシュートに鋭く反応して体を伸ばし、片手でボールをはじき出した。 微妙な判定だった。ゴール前へのクロスをメッシが頭で合わせた直後、クリアしようと伸ばした手がメッシの顔に接触した。軽く触れただけに見えたが、VARの介入を経てPKを宣告され、思わず苦笑い。直後に自らのセーブでミスを帳消しにすると、アルゼンチンファンが陣取るゴール裏に向かって怒りの雄たけびを上げた。 頼れる守護神はその後も好守を連発。防戦一方だった試合を2失点に抑え、メキシコとの2位争いを得失点差で制す立役者となった。36年ぶりの決勝トーナメント進出を実現できたのは、1次リーグ3試合を2失点に抑えたシュチェンスニがいたからこそだ。 2本連続のPKストップという快挙を含め、目を見張る活躍ぶりが光る32歳は、「今大会は2度も(PKを止める)運に恵まれている。W杯は最高の舞台だから、うれしさも格別だ」と喜びに浸った。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、アルゼンチンのメッシ(左端)のPKを止めるポーランドのGKシュチェンスニ(右から2人目)=11月30日、ドーハ(AFP時事)