チュニジアは初の16強入りを逃したものの、前回王者フランスを撃破。2試合無得点と低調だったチームは、大きなインパクトを残して大会を去った。 主力を先発から外した相手に対し、試合開始からエンジン全開で攻めた。その中心は10番を背負うハズリ。ピッチを駆け回ってチームをけん引。後半13分には中央でドリブルを仕掛けて2人をかわし、DFの間を抜くしぶといゴールを決めた。直後に交代し、「いいところを見せられた」と充実感たっぷりに汗をぬぐった。 皇帝ナポレオン1世の出生地として知られるフランス南部コルシカ島出身の31歳。年代別のフランス代表にも選ばれ、チュニジアのA代表では2013年からプレーしている。 前回大会に続く2度目のW杯で、ついにフランスとの対戦が実現。ゴールの味は格別だったようで、「コルシカ島の片隅からやってきた私が(フランス相手に)得点できるなんて。相手はテレビで見ている選手ばかり。本当に報われた」と感慨深げに話した。 (アルラヤン時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、競り合うチュニジアのハズリ(左端)とフランスのコナテ(左から3人目)=11月30日、アルラヤン