初の1次リーグ突破にあと一歩まで迫ったものの、イランはまたも高い壁に阻まれた。 1点を追う後半ロスタイム。左サイドでのFKにプーラリガンジがダイビングヘッドで合わせたシュートはわずかに枠から外れる。終了間際に2点を奪い、欧州勢からW杯初勝利を挙げたウェールズ戦の再現とはいかず、悲願は果たせなかった。 劣勢だった前半に先制を許した。終盤はロングボールを送り続けて米国ゴールを脅かす。相手ペナルティーエリア内で選手が倒される場面もあり、ケイロス監督は「最低でも1点を取れるだけのチャンスはつくった」とやり切れない表情。結果的に、引き分けならば16強入りが決まっていた。 6度目の出場となった今大会。イングランドに大敗した初戦から立て直し、奮闘していただけに悔やまれる。うつむきながらスタジアムを後にした選手の目は赤かった。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕決勝トーナメント進出が決まり、喜ぶ米国の選手(右)。左は敗れたイランの選手=30日未明、ドーハ(ロイター時事)