エクアドルの選手たちは力なく、泣き崩れた。引き分けでも突破を決められた最終戦。攻守に躍動した2戦目までの面影はなく、セネガルに力負け。「残念ながら、2年にわたって選手たちと築いてきた美しい夢からさめる時が来た」。アルファロ監督は険しい表情で言った。 スピードとパワーに圧倒された。球際で競り負け、こぼれ球を拾われてはDFライン裏のスペースを突かれる。前半を通してその光景が繰り返された末、40分すぎに与えたPKで先制された。 つかの間の希望を得たのは後半22分。右CKをトレスが頭でそらし、流れたボールをカイセドが押し込む。2006年大会以来、2度目の決勝トーナメント進出をたぐり寄せたかに思われた中、その喜びも3分後の失点でかき消された。 目標は果たせなかったが、カタールとの開幕戦で快勝。オランダと互角以上に渡り合った戦いぶりは堂々たるものだった。今後が楽しみな若手も多く、指揮官は「彼らには雪辱の機会があると確信している」と期待を込めた。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕決勝トーナメント進出を決め、喜ぶセネガルのクリバリ(中央)と敗れたエクアドルの選手たち=29日、ドーハ