貴重な働きだった。ドイツは0―0で折り返したが、後半17分に失点。4日前の日本戦からの連敗がちらつく中、国際Aマッチ出場3試合目の29歳FWフュルクルクが同点ゴールを決めた。 後半25分にワントップの位置で出場。その13分後だった。速攻からサネ、ムシアラがつないだボールを受け、右足で豪快にたたき込んだ。引き分けに持ち込む値千金の一撃。チームメートのスターたちから手荒い祝福を受け、「勝ち点1を取れたのは重要なこと。これでいい気分で最終戦に臨める」と喜びに浸った。 ストライカー候補だったFWウェルナーの欠場もあって、A代表初選出となるW杯メンバー入り。デビュー戦となった大会直前のオマーンとの強化試合でゴールを決めた。日本戦は不発だったが、チームが苦しい場面でW杯初ゴール。ジョーカーとしての役割を果たした。 2大会ぶりの16強入りが懸かるコスタリカとの最終戦へ、活気を取り戻させた大きな1点。フリック監督は「チームにゴールだけでなく、多くのものを与えてくれた」と言い、遅咲きのFWをたたえた。 (アルホル時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、同点ゴールを決めるドイツのフュルクルク(左)=27日、アルホル(EPA時事) 〔写真説明〕スペイン戦の後半、同点ゴールを決めて喜ぶドイツのフュルクルク=27日、ドーハ(AFP時事)