モロッコがW杯で24年ぶりに勝利を手にした。しかも、相手は国際サッカー連盟(FIFA)ランキング2位で、前回3位のベルギー。「この気持ちをどう表現したらいいか。言葉が見つからない」。攻守にわたってチームを支えたハキミが感慨に浸った。 本来はボールを保持する戦い方を好むが、敵が一枚上手なのは織り込み済み。「周りが期待していた戦いではなかったと思う」とレグラギ監督。0―0で引き分けた初戦のクロアチア戦と同じように、堅守速攻に活路を見いだした。 じっと好機を待つ展開で、ハリルホジッチ前監督時代には冷遇されていたジエシュの存在が効いた。右サイドを鋭く駆け上がって何度も好機を演出。指揮官は「彼がチームのキーマンだ」と手放しでたたえた。 前に白星を挙げた1998年フランス大会は、1次リーグ敗退。「勝ち点4を取っただけでは満足できない。もっと先がある」と監督。気を緩めるつもりは毛頭ない。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕攻め上がるモロッコのジエシュ(中央)=27日、ドーハ(AFP時事)