試合終了の笛が鳴ると、イングランドのサポーターからブーイングが起こった。初戦のイラン戦で6得点を挙げたのが、うそのように攻撃が沈黙。宿敵米国からW杯3度目の対戦でも白星を挙げられず、1次リーグ突破はお預けとなった。  ボールを保持しても素早くプレスをかけられ、危険エリアに侵入できなかった。逆に米国のカウンターで攻め込まれる場面も。後半23分にグリーリッシュとヘンダーソン、同32分にラッシュフォードを投入したが、組織的な相手守備を崩す突破口を見いだせなかった。  サッカーの「母国」にとって、米国は因縁の相手だ。W杯初出場だった1950年大会では、圧倒的な優勝候補と目されていながら、0―1で衝撃の敗戦。1次リーグ敗退につながった苦い過去がある。2010年大会では1―1の引き分け。雪辱は今回も果たせなかった。  内容に不満が残るスコアレスドローだったものの、1勝1分けの勝ち点4でB組首位を守った。ウェールズとの最終戦で4点差で敗れなければ突破できる優位な状況にいる。サウスゲート監督は「選手は落ち込んでいたが、勝ち点9を獲得するチームは多くない。われわれは軌道に乗っている」と捉え、次戦に視線を向けた。 (アルホル時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、シュートを放つイングランドのサカ(左)=25日、アルホル 〔写真説明〕後半、シュートを放つイングランドのラッシュフォード(中央)=25日、アルホル
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 イングランド、突破お預け=因縁の米国に雪辱ならず―W杯サッカー