開催国を相手にした「アウェー」の一戦で、アフリカ王者のセネガルが息を吹き返した。終盤のカタールの反撃をしのいで初白星。選手を安堵(あんど)の表情が包んだ。 初戦はオランダに善戦しながらも終盤に失速。この日は2トップに布陣を変え、慌てずに攻めた。強烈なミドルシュートなどで何度も相手を脅かし、前半41分に先制。ゴール前で相手がクリアミスしたボールを、前線の一角に入ったディアが押し込んだ。今大会初ゴールを奪うと、一気に勢いに乗った。 エースのマネを欠き、初戦で負傷交代したDFクヤテはベンチ外。「窮地に立たされたが、われわれは獅子だ」と話していたのは守備の要のクリバリ。チームの愛称は「テランガのライオン」。その名に恥じない闘争心を胸に抱いて臨んだ。 8強入りして旋風を巻き起こした2002年日韓大会以来の決勝トーナメント進出を懸け、1次リーグで残すはエクアドル戦。20年ぶりの快進撃に向けて弾みはついた。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、先制ゴールを決めるセネガルのディア(左から4人目)=25日、ドーハ(ロイター時事)