高ぶる感情を抑えるかのような表情で、試合開始の笛を聞いた。久保は「チャレンジャーのつもりで勝ち点3を狙っていきたい」。W杯デビュー戦は優勝候補のドイツが相手。幼少期から注目を浴び続けてきた今回最年少の21歳に、これ以上ない舞台が用意された。  初戦に強さを発揮する。昨夏の東京五輪は1次リーグ初戦の南アフリカ戦で決勝点。スペイン1部のレアル・ソシエダードでも今季開幕戦で得点を決めた。「考えてみたら結果を出せている。ポジティブに捉えたい」。大事な一戦に照準を合わせてきた。  2019年夏にスペインの名門レアル・マドリードに移籍し、その後は計3クラブへの期限付き移籍を経験。定位置を確保できない時期もあったが、今夏加わった新天地で主力となりW杯切符を勝ち取った。「この場所に立っていることが全て。この4年間は正解」。雌伏を経てたどり着いたピッチで、そう思えた。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、ボールを追う久保(右)=23日、ドーハ
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 これ以上ない舞台で奮起=久保、雌伏経て成長―W杯サッカー