日本のフィールド選手としては史上初となる4度目のW杯。左サイドバックで先発した長友は「頭の中で1000回はドイツと対戦した。どんな選手と当たっても対応するためのイメージはしている」。W杯通算12試合目で日本代表の歴代最多を更新。集大成の覚悟でピッチに立った。 定位置を争う年下のライバル、中山(ハダースフィールド)がW杯メンバーに選出されながら負傷で不参加に。「彼の思いを自分の心に染めて戦う」。成長著しい東京五輪代表の存在が、自分が不調だった時期に意欲をかき立ててくれた。仲間の無念を晴らす舞台でもある。 36歳。衰えを指摘されたが、批判の声を自らの力に変えてきた。ドーハ入りした際に金色だった髪を真っ赤に染め直して臨んだ初戦。「派手なことをして駄目だったら終わり」と自身を追い込む意味もある。強い相手にこそ本領を発揮する鉄人には、折れない心がある。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、競り合う長友(右)=23日、ドーハ