頼れる守護神がメキシコを救った。レバンドフスキと対峙(たいじ)した後半12分すぎのPK。GKオチョアはキックの直前、一度右にステップしてから左へ素早く体を伸ばし、低い弾道のシュートを左手ではじき出した。 PK対策はGKコーチと1カ月前ほどから取り組んできたが、過去に多くのPKを蹴っているレバンドフスキがどちらに蹴るか予測できなかったという。それでも見事なセーブで先制点を阻み、試合後は「偉大なストライカーを完封できてうれしい」と笑顔で話した。 「メモ」の愛称で知られ、ヘアバンドでカーリーヘアをまとめたスタイルがトレードマーク。クラブチームでは不遇の時を過ごすことが多かった半面、代表では大舞台に立つたびに目覚ましい活躍を見せてきた。 37歳で迎えた自身5度目のW杯でも初戦から大仕事を成し遂げ、スタンドのメキシコファンは「メーモー、メーモー!」と大合唱。よもやの黒星発進となったアルゼンチンとの次戦ではさらなる活躍が求められるが、オチョアは「チームはピッチで全力を尽くした。これが進むべき道。自分たちは母国の人々のため、全てをささげるだけだ」と全力で戦うことを誓った。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ポーランドのレバンドフスキ(右端)のPKを止めるメキシコのGKオチョア(中央)=22日、ドーハ 〔写真説明〕後半、ポーランドのレバンドフスキ(左)のPKを止めるメキシコのGKオチョア=22日、ドーハ(AFP時事) 〔写真説明〕後半、ポーランドのレバンドフスキのPKを止め、喜ぶメキシコのオチョア=22日、ドーハ