【ドーハ時事】国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は19日、ワールドカップ(W杯)カタール大会開幕を翌日に控えてドーハで記者会見し、移民労働者や性的少数者(LGBTQ)の人権問題に対する批判がカタールに集まっていることに関し、「偽善であり、公正とは言えない」と反論した。 親がスイスへの移民労働者だった自身の体験を明かし、欧州でも同様の事例があったことを指摘。カタールでも進展が見られつつあるとし「改革や変化には長い時間を要する」と述べた。また同席した広報担当者が自らが同性愛者であることを告白。誰にとっても開かれたW杯であることを強調する場面もあった。 インファンティノ会長は、大会直前に会場周辺でのアルコール飲料販売中止が決まったことについて、「欧州にも禁止されているスタジアムがある」とファンの理解を求めた。今大会はスタジアム同士の距離が近く、チームの拠点がドーハ近郊に集中。「チームの移動が少ないことは理想的だ。これまでは異なるチームのファンが互いに交わることも少なく、街が活気づくことも楽しみだ」と語った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯カタール大会開幕前日、記者会見に臨む国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長=19日、ドーハ(AFP時事)