48年ぶりの3関脇4小結。4日目には早くも勝ちっ放しが消えるなど、混戦の中にあって、埋没する気など毛頭ない。霧馬山が先場所優勝の玉鷲を力強く突き出し、連敗を免れて4勝目を挙げた。 馬力自慢のベテランに対し、まわしは引けなかったものの、相手のお株を奪うように猛然と突き返す。「よかった。落ち着いて前に出た」と納得の表情。今場所は圧力が光る。「下からきつく当たって勝っていかないといけない」。そう臨んできた稽古の成果が表れているようだ。 先場所は小結に返り咲き、三役で初めて勝ち越した。新関脇昇進に向け、今場所は2桁白星が明確な目標。「どこまでできるか楽しみ」と、自身への期待は膨らむ。 半年ほど前から呼吸のしづらさを感じており、先場所の直後に鼻の手術を受けた。稽古に復帰した頃は、頭から当たることに不安もあったというが、今場所の思い切りのいい立ち合いを見れば、問題はなさそうだ。 7日目は、大関復帰を目指す御嶽海と2敗同士でぶつかる。「最後まで自分の相撲を取っていきたい」。勇ましく言った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕霧馬山(右)は突き出しで玉鷲を破る=18日、福岡国際センター