サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で日本はいきなりドイツと当たる。ドイツは前回ロシア大会で連覇が懸かり、優勝候補の筆頭と目されたが、1次リーグF組の初戦でよもやの黒星を喫した。波乱を起こしたのが、メキシコだった。 入念な対策が実った。効果的なプレスでドイツのパスワークを制限。組み立ての起点となるクロース、フンメルスを厳しくマークした。他の選手がフリーになるリスクを背負いながらも、この戦術を徹底。裏を突いて速攻を繰り出し、前半35分にロサノが先制点を挙げた。 カウンターを狙う姿勢はセットプレーの守備にも見られた。全員でゴール前を固めることはなく、スピードのある複数の選手を前線に残して反撃をちらつかせた。戦術家オソリオ監督が練り上げてきたプランだった。 カタール大会で、日本もドイツの鋭い攻めを受けることが予想される。海外組の合流から本番までは10日間ほど。戦術を落とし込む期間は限られるが、森保ジャパンも策を練って個人の力や体格の差を補い、勝機を見いだしたい。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯ロシア大会、ドイツ戦でメキシコの先制ゴールが決まる=2018年6月17日、モスクワ(AFP時事)