前日に零封負けを喫したヤクルト。だが一回、絶好調のオスナがこのシリーズ自身10安打目となる中前適時打を放ち、ムードを一変させた。「嫌な流れを切って先制できてよかった」と喜んだ。 2死一、二塁の好機。浮いた初球を積極的に振った。打球は二遊間を破り、二塁走者の青木がホームイン。「若い投手が先発しているので、先に点を取ってあげたいという気持ちだった」とオスナ。先発した新人山下の背中を押す貴重な一打になった。 今季終盤から5番に定着し、リーグ連覇を支えた長距離砲。クライマックスシリーズのファイナルステージで2試合連続本塁打を放ってMVPに輝くと、日本シリーズでも第1、2戦で猛打賞。この日で5試合連続安打と勢いが止まらない。 ヤクルトに入団して2年目。練習熱心で人柄も良く、チームメートの信頼は厚い。「優勝したい。団結して、一丸となって勝ちにいこうという気持ちが強い」と話す5番打者が、連覇へ欠かせない推進力になっている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、先制適時打を放つヤクルトのオスナ=27日、京セラドーム