【アナハイム時事】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手が同一シーズンに規定の打席数と投球回数に到達。ワールドシリーズが始まった1903年以降で初の快挙を達成した。 プロ野球ロッテの元監督、ボビー・バレンタイン氏(72)は今年から、エンゼルスの試合を中継するテレビ局「バリー・スポーツ・ウエスト」の試合前後の番組で解説を担当。日米で指揮を執った同氏が大谷について語った。 「開幕前から昨年以上の成績を残すと思っていた。長いシーズンに向けて心身ともに準備できていると感じたからね」。オープン戦から現場で見続け、今季の活躍を確信していたという。 それでも、投打で規定に届いたことについては「とても難しいことで、誰よりもハードに練習しなくてはいけない」と脱帽。「今後、打者と救援投手の二刀流は現れるだろうが、先発投手で大谷以外に出てくるとは思えない。100年先まで見ることができないような選手だ」と話した。 来季に向けては、「彼は既に素晴らしい選手だが、もっと良くなるだろう」とさらなる進化を予測する。打撃フォームの改善などに取り組む可能性に触れ、「彼なら70本塁打を打てる」と断言。投手としても、今年の苦しいチーム事情の中で結果を残しているだけに「20勝できる」と期待した。 エンゼルスのオーナーは8月、球団売却を検討していると発表した。これは来年オフにフリーエージェントとなる大谷にも影響しそうで、バレンタイン氏は「エンゼルスには、彼をキープするための正しいオーナーが必要だろう」と言葉に力を込めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕エンゼルスの地元テレビ局で解説を務める元ロッテ監督のバレンタイン氏=9月27日、アナハイム