来季、新球場に本拠地を移転する日本ハムは、札幌ドームでの最終戦を迎えた。最後を見届けようと平日にもかかわらず集まった大観衆の前で、選手会長の近藤が躍動した。 一回1死二塁。美馬の初球を迷わず振り抜いた。146キロの直球を、すくい上げるようにして捉え、右中間席へ先制の8号2ラン。「思い出の多い札幌ドームの最終戦で打つことができて、本当にうれしい気持ち。ファンの思いも詰まった最高の本塁打」。感慨を込めて振り返った。 今季は若手選手が多く出場する中、チームの中心選手としての存在感が際立っている。右脇腹のけがで離脱もあったが、中軸として打率3割前後をキープ。後輩には打撃に関する助言をするなど、リーダーの役割も全うしている。 ルーキーだった2012年からプレーし、酸いも甘いも味わったこのスタジアム。ラストゲームで忘れることのできない思い出をつくった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、先制の2ランを放つ日本ハムの近藤=28日、札幌ドーム