リーグ優勝を願う3万9000人超のファンが詰め掛けた今季の本拠地最終戦。ソフトバンクは打線が底力を発揮した。 大量点は見込めない佐々木朗から、泥臭く先手を取った。五回に死球で出塁した三森が二盗を決め、三盗にも成功。ここから牧原大がファウルで粘ると、8球目のフォークがワンバウンドに。牧原大は空振り三振に倒れたが、三森が暴投で生還した。 球数を投げさせて佐々木朗は6回で降ろした。同点の八回に、柳田とデスパイネの連打で築いた2死一、二塁の好機で打順が回ったのは、バットでチームを引っ張る今宮。2ボールからの速球を捉え、詰まりながらも中堅手の前にしぶとく落とした。値千金の決勝打に「思い切りいくしかなかった。良い打球ではなかったが、気持ちで打った一本」。ヘッドスライディングで生還した柳田の走塁も光った。 優勝マジックを「4」とし、27日からは敵地で残り5試合。藤本監督は「きょう勝ったのは勢いが出る。もう、全身全霊で頑張りたい」と気合を入れ直した。難敵オリックスの気配はちらついても、一戦必勝で頂点を目指す。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕5回、三盗を決めたソフトバンクの二塁走者・三森(右)=26日、ペイペイドーム 〔写真説明〕8回、勝ち越し適時打を放つソフトバンクの今宮=26日、ペイペイドーム