主将の山田が、グラウンド上で人目をはばからず泣いた。優勝の喜びは知っているから、うれしさだけの涙ではないはず。今季は打率2割5分前後で停滞するなど長い不振に陥った。調子を上げたのは最終盤になってからで、トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を3度も達成している山田にはふがいなさがあっただろう。シーズン中に「迷惑を掛けている分、僕は返さないといけない」と話したこともあった。 この日は今永から左中間二塁打を放つなど奮起。バットでチームを鼓舞した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2年連続9度目の優勝を果たし、喜ぶヤクルトの村上(中央右)と涙する山田(同左)。左端はサヨナラ打の丸山和=25日、神宮