終盤戦の勝負どころ。巨人は不安定だった先発のシューメーカーを早めに見切った。2―1の五回から継投を開始。救援6投手が無失点でつないで応えた。 立役者は2番手の畠だ。どちらに転ぶか分からない空気の中、直球とカットボールを織り交ぜ、2回無失点の3奪三振。「流れを渡さないよう腕を振った」。不振で2軍にいた時期に投球フォームを見直し、球の質が復活。試合の最後は新人の大勢が堂々と締めた。 前夜と同じく救援陣をつぎ込んでの逃げ切り。ただし中盤をつないだ面々は異なる。9連戦中の負担を分散するとともに、畠や鍵谷らの1軍復帰で厚みも出てきた。1試合平均の失点数は、今季は4.17点だが9月に限ると2.73点と改善。畠が「高梨さんらが引っ張り、自分も必死についていく思い」と話す通り、ブルペンに一体感がある。 前日奪った3位を死守。4番の中田がバントするなど勝負手を打ち続けた原監督は、「野球ってのはしびれるんだよ」。Aクラス確保へ、この3連勝の価値は大きい。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投する巨人2番手の畠=21日、横浜