西武の山川らしい豪快な本塁打ではなくても、適時打になったことに意味がある。一回に直球に詰まりながらも中前へ落とす先制打。「打ててよかった」。自らの打点とともに、7連敗中のチームの先制点も、7試合ぶりとなった。 「良い感覚を求めていくが、試合前にそこまでだったら、その状態で戦うということが今年はできている」。コンディションに合わせてできていると自負していたが、試合前までの9月の打率は1割3分に落ち込んでいた。 チームが連敗し、主砲として責任を背負い込んでいたはず。それが力みにつながる悪循環に陥っていただけに、大きな一打となりそうだ。 辻監督は「みんなが打てなかった時に山川がどれだけ勝利をもたらしてくれたか。山川のせいでも何でもない」と強調する。毎日のように打順を組み替えても、4番は変えなかった。Aクラスへ再浮上するためにも、山川の復調は欠かせない。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、先制適時打を放つ西武の山川=20日、ベルーナドーム