名実共に王者フランスのエースに成長して、2度目の大舞台に立つ。史上3チーム目となるワールドカップ(W杯)連覇達成なるか、キリアン・エムバペ(23)にかかる期待は大きい。 19歳で出場した前回ロシア大会はグリーズマンに次ぐ存在だったが、全7試合に出場して決勝のクロアチア戦の駄目押し点を含め、チーム最多タイの4得点をマーク。10代選手がW杯決勝でゴールを決めるのはブラジルの「王様」ペレ以来2人目で、大会最優秀若手選手にも選ばれた。その後は所属先のパリ・サンジェルマン(PSG)で4季連続リーグ得点王に輝くなど、着実にステップアップした。 今年5月には移籍が確実とみられていたレアル・マドリード(スペイン)からの1億6000万ユーロ(約230億円)といわれる高額オファーを断り、PSGとの契約を25年6月まで延長。クラブを通じ「最高のパフォーマンスを発揮するために必要なものをすべて提供してくれるこのクラブで、これからも成長し続けられると確信している」とコメントした。 一連の「残留劇」には各国メディアも反応。PSGが提示した破格の契約ボーナスの存在、エムバペが監督の選定や選手補強などにおいて発言権を得たとする契約内容が報じられるなど、大きな注目を集めた。 黄金のトロフィーを掲げたあの日から4年で世界最高峰のストライカーに上り詰めたエムバペ。今大会も主役の座は譲らない。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕連覇を狙うフランスのエースに成長したエムバペ=6月13日、フランス・サンドニ(AFP時事)