屋比久は3回戦でまさかの敗戦を喫した。ショックは大きく、マットを下りた後も憔悴(しょうすい)した表情で通路に座り込んだ。 中国選手に終始苦しめられた。1―5で迎えた第2ピリオドの終盤に、豪快な投げ技で追い付いたものの、直後にうまく背後に回られた。「まだまだ投げてから立つ技術と体力がなかった」 銅メダルを獲得した東京五輪後に首を手術したが順調に回復。今大会はメダルを目標に掲げたものの、敗者復活戦にも回れなかった。「自分の立ち位置を確認できた。次に向けてやるだけ」。悔しさをかみしめながらも、視線を前に向けた。 (ベオグラード時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕男子グレコローマンスタイル77キロ級3回戦、中国選手に敗れ、悔しがる屋比久翔平=10日、ベオグラード