黒星を喫したが、自分に厳しいロッテの佐々木朗も内容には納得した。九回のマウンドに立ったのは、完全試合を達成した4月10日以来2度目。1失点で投げ切り、「シーズン終盤で完投できたことは意味のあること」と価値を見いだした。 相手の奇襲を封じた。一回先頭の福田と中川圭が続けてバントで投ゴロ。3番吉田正と4番頓宮以外の7人がバントの構えで揺さぶってきた。フィールディングに難のあるところを突いてこられても冷静に対応。「しっかりアウトを取れて自信になった」 五回に死球で初めて走者を出し、その後内野ゴロで失点した。それでも最後まで変化球には切れがあり、九回2死一、二塁から、この日最速の161キロをマークするなど、球威も衰えなかった。 100球前後の球数制限がある中で、97球でまとめる申し分ない内容。「引き続きしっかり長い回を投げ、無駄な死球はなくしていければ」。高い理想を見据え、反省も忘れなかった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投するロッテ先発の佐々木朗=2日、ゾゾマリン 〔写真説明〕3回、オリックスの小田から三振を奪ったロッテの佐々木朗=2日、ゾゾマリン