苦しむロッテが何とか白星をもぎ取った。九回に追い付かれたが、その裏に岡の左前打でサヨナラ勝ち。殊勲打を放ったヒーローは「みんなが回してくれた結果。うれしかった」。 序盤から再三得点圏に走者を進めながら、得点は二回の茶谷の2ランのみ。九回には抑えの益田が暴投も絡んでリードをふいにした。2試合連続失点で、後半戦3度目の救援失敗。4連敗していたチームを象徴するような嫌な展開だった。 振り出しに戻った九回は、1死から高部が中前打で出塁すると、初球からすかさず走った。相手の送球ミスも誘って一気に三塁へ。中村奨が勝負を避けられて岡に回ってきた。「自分がヒーローになるという気持ちで入った」との言葉通りに意地を見せた。 劇的勝利にも井口監督は「ちゃんとした野球をしていかないといけない」と引き締め、益田については「チームにとって何がプラスか考えたい」と起用法に含みを持たせた。上位に食らい付くためにもこの1勝を生かしたい。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕9回、サヨナラの適時打を放つロッテの岡=12日、ゾゾマリン