苦しむチームの中で、未来を担う若手がキラリと輝いた。連敗を4で止めた最下位中日。20歳の右翼手、岡林が好守で勝利を呼び込んだ。  四回2死一、二塁。右前安打の打球を本塁へ好送球し、相手の先制点を阻んだ。さらなるビッグプレーは1点リードの七回1死満塁の場面だった。ファウルゾーンの飛球を、体勢はやや悪かったが捕球。本塁へノーバウンドで送球し、タッチアップした三塁走者を刺した。三重・菰野高時代は投手だった岡林は「ああいう体勢でも自分のフォームで投げられた」とさらりと話す。  俊足巧打が魅力で、今季はチーム最多の96試合に出場。レギュラーをつかんだのは初めてだが、98安打、打率2割7分台と奮闘している。この日は無安打だったものの、それを補う活躍。立浪監督も「打てない時は守りで貢献してくれればうれしい」と頼もしそうだ。  2度の好送球に、先発投手の高橋宏も救われた。七回途中無失点で4勝目を挙げ、お立ち台では「僕がヒーローではない。岡林さんを褒めてあげたい」と、笑顔で1学年上の先輩に感謝した。チームは主力の不振もあり厳しい戦いが続くが、新しい戦力は確かに育っている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕7回、DeNAの大和の右邪飛を捕球後、本塁へ好返球する中日の岡林(右)=7日、バンテリンドーム 〔写真説明〕7回、代打・大和の右邪飛でDeNA三塁走者の楠本(手前)がタッチアップし本塁を突くもタッチアウト。中日の捕手は木下=7日、バンテリンドーム
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 苦しむ中日、若手が光明=右翼岡林が好送球―プロ野球